Aster様のパイロット事業を開始しました

2023年1月28日、フィリピン国バタンガス州LUCSUHIN国立高校(以下、「LNHS」)で、JICA民間連携事業「耐震塗料による構造物耐震化に係る案件化調査」(㈱Aster様受注)のパイロット事業を開始いたしました。
現地での技術説明会には、カラタガン郡ピーター・オリバー市長、ジャネットディマリグLNHS校長、公共事業道路省(DPWH)研究基準局、第1地域事務所の技術者が参加。このパイロット事業は、㈱Aster様の耐震塗料が、公共事業道路省の製品認証制度(P.A.S)を取得する第1ステップで、実際に2つの教室に対して耐震塗料を試験施工し、フィリピンの気候下で1年間通じてモニタリングし、製品の有効性を確認するものです。なお、試験施工1年後にその効果が確認されれば、P.A.Sの仮認定を受け、公共事業道路省が所掌する政府構造物への活用が可能となります。
今回対象になったLNHSには、1997年日本政府が無償資金協力で建築した施設があり、26年たった今でも地震による大きな被害はありません。ジャネットディマリグLNHS校長は、「(日本政府が無償で建設した施設に対して)今でもJICA ビルディングと呼び、日本の技術に高い信頼を寄せている証」と称賛してくれました。
試験施工をした教室は、公共事業道路省が建築したもので、度重なる地震により、多くのクラックが入っており、㈱Aster様が提供する技術による耐震強靭化が期待されています。日本の技術に高い信頼を寄せている高校だからこそ、是非ともこのパイロット事業を成功させ、この信頼を広げられるようにしていきたいと思います。

㈱Aster 耐震実験結果の説明
DPWH地域事務所にて山本博士が耐震塗料の効果等を説明
耐震塗料の塗布
現地職人による塗布の様子
塗布後の確認
塗布後を確認
ジャネットディマリグLNHS校長からパイロット事業に対する感謝状を授与されました